部門別の予算を1つの共通プールに。年度末に予算を失わず、新たな取り組みに充てられるマネージドサービス
これまでは各部門がプロジェクトごとに保守予算を確保していたため、余った予算は年度末に失われ、不足すれば追加の承認が必要でした。私たちは4つのプラットフォームを年間の共通工数プールにまとめ、部門横断で管理したうえで、月次ダッシュボードで報告しています。余剰分は顧客との合意のもと、AIを活用した新しい試作に再投資しています。
共通の工数プール(部門と4つのプラットフォームを横断)
1つの年間工数プールの対象プラットフォーム
- 顧客
- 日系自動車メーカーの地域統括会社
- 利用者
- 地域統括会社のプラットフォーム責任者・管理職
- 範囲
- 対象範囲の見積もり・プール型のマネージドサービス契約・月次報告ダッシュボード・プラットフォーム監視
- 期間
- 2026年3月に提案 → 2026年4月に契約締結・初版ダッシュボード → 以降毎月更新
- 対象
- 部品カタログのデータハブを備えたコマースプラットフォーム・ディストリビューター向けコミュニケーションポータル・部品ブランドのWebサイト・販売店認定の自動化

すべての作業時間を分類して記録するサービス区分(障害対応から報告・ガバナンスまで)
最初のコミットから、稼働するダッシュボードの完成まで
公開している月次実績(2026年4月–8月、毎月更新)
ダッシュボードに取り込んだインフラ監視レポート(2026年5月–8月)
部門ごとに固定された予算と、スライド資料での報告
私たちはすでに、この地域統括会社向けに複数のプラットフォームを構築・運用していました。VIN検索のデータハブを備えたディストリビューター向けのコマースプラットフォーム、ディストリビューターからの問い合わせを振り分けるポータル、部品ブランドのWebサイト、販売店認定の自動化システムです。それぞれに個別の保守契約があり、報告の形式もそれぞれ異なっていました。
予算は部門ごと、プロジェクトごとに確保されていました。年度末に余った予算はそのまま失われ、不足したプロジェクトは期中に追加の承認が必要でした。新年度に向けて地域統括会社が求めたのは、契約の一本化、必要なところへ振り向けられる予算、そして技術的な説明がなくても管理職が理解できる報告でした。
部門ごとに固定された予算
各部門がプロジェクトごとの予算を持っていました。使われなかった工数は年度末に失効し、超過すれば追加の購買申請が必要でした。
見えない作業時間
作業時間はタイムシートに記録されているだけでした。地域統括会社が把握できるのは合計のみで、何が工数を押し上げたのか、作業の多い月が問題なのかどうかは分かりませんでした。
読まれない報告
監視結果は毎月スライド資料で届き、工数やプロジェクトの状況とは別々だったため、全体像を把握できる人がいませんでした。
作業量を実態に即して見積もり、プールにまとめ、毎月平易に報告
基本の対象範囲は、プラットフォーム別・作業別に、算定根拠を明示して見積もりました。そのうえで、4つのプラットフォームを年間の共通予算プールにまとめました。ダッシュボードは、開発に着手したその日に最初の版が稼働しました。以降も、地域統括会社からの意見も反映しながら、毎月改善を続けています。
対象範囲と契約
- プラットフォーム・作業ごとに基本の対象範囲を見積もり
- 障害対応から報告までの7つの共通サービス区分
- 年度単位のプール型契約に一本化
初版ダッシュボード
- 工数プールの概要と計画対比のバーンダウン
- プラットフォーム別カードと区分別ヒートマップ
- アクセス制御付きの静的サイト
詳細と背景
- タイムシートの取り込み機能とプラットフォーム別の詳細ページ
- 優先度別の目標を示すSLA参照ページ
- 超過の理由を説明する月次ハイライト
- 監視レポートの取り込みと傾向を示すスパークライン
プロジェクト表示と要望の反映
- 運用業務と並べた、進行中の構築案件の進捗表示
- フェーズ・マイルストーン・次のアクション・リスク管理表
- 地域統括会社の要望に応じた障害・依頼件数の表示
予算も説明も確認先も1つに
マネージドサービスは、中身の見えないブラックボックスであってはなりません。使い切らなければ失われる予算であってもいけません。作業時間の使い道がすべて見えれば、地域統括会社は重要なところへ工数を移し、残った分を次のアイデアに充てられます。
運用予算からイノベーション予算へ
工数を1つのプールで管理しているため、余剰分を年度末に失うことなく、AIを活用した新しい試作に充てられます。試作の内容は地域統括会社と合意したうえで、Craft Sprintとして構築します。
関連する事例
次の事例 →

